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シリア紛争, トランプ大統領

トランプのミサイルのひどい失敗 - ペンタゴンは攻撃目標でモスクワと協調? 2018.04.17

最終更新日:2018.04.24


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[元記事]
Trump's Missile Fiasco
Mike Whitney, April 17, 2018, The Unz Review
URL:https://www.unz.com/mwhitney/trumps-missile-fiasco/




シリアへの4月14日のミサイル攻撃は、主にトランプ批判を黙らせるために考えられた政治的動機の花火だった。 モスクワと協調した攻撃は、ロシア、シリア、イラン、またはヒズボラの兵士を殺害しなかった。 彼らはシリアの民間人を殺さなかった。 彼らは、シリア陸軍が進めている軍事攻撃を妨げるものではなく、 東ゴータで最近確保した領土を取り戻すものでもなかった。 彼らは重要なインフラを破壊しておらず、ロシア主導の連立政権が、 50万人のシリア人の死亡と700万人の立ち退き原因を作ったCIA支援テロリストとの 7年間の戦争を続ける決意を弱体化させもしなかった。 手短に言えば攻撃は、おそらく、外交政策権力層の主戦主義西側メディアと彼らの血に飢えた人形使いを 一時的になだめること以外、何も達成しなかった。

OPCWの化学兵器検査官がダマスカスに到着する前に、トランプが攻撃を開始するように強制されたという事実は、 ワシントンが犯罪的侵略の正当性を与えることに関心がないことを示している。 ロシアが2016年の米国選挙をハッキングしたり、有害な神経剤をスクリパリ事件で使用したと主張したのと同様に、 シリアのバシャール・アル・アサド大統領への敵対は、ジハードに関連した組織の裏付けのない申し立てによる。 その組織は長い歴史で、危機を扇動する挑発的な事件を演出しており、公式記録の一部になっている。 ここではナンセンスで時間を無駄にするつもりはない。 これらの米国が資金提供している組織からの情報は、常に信頼できないと言えば十分である。 彼らの唯一の仕事は、より多くの大虐殺を正当化することだけである。

アサドの化学兵器については、米国とシリアの合意に従って2014年に全備蓄が破壊された。 化学兵器禁止機構のアハメト・ウズムク(Ahmet Uzumcu)によれば:

「これまで大量破壊兵器の兵器が武力紛争の状態にある国から除去されたことは決してなかった。 これは非常に厳しい期間内に達成された」。

言い換えれば、アサドの化学兵器は、サダムの大量破壊兵器(WMD)やイランの想像上の 核兵器プログラムと同じく架空のものである。これらすべては、中東での戦略上重要な国を略奪し、 管理する根拠を模索する西側のエリートの単なる発明品である。

読者の中には、事件の数日前に配信されたツイートで、トランプが暗黙のうちに攻撃の 動機を明らかにしたことを覚えている人もいるでしよう。 彼が4月11日に言ったことは次のとおりです。

「ロシアの悪い血の多くは、民主党の支持者やオバマのために働いた人々が率いる偽の腐敗した ロシア疑惑調査によって引き起こされている。 ミューラーは、一番矛盾している(FISA&Comeyの手紙に署名したローゼンスタインを除いて)。 ロシア共謀はない、だから彼らは発狂する!」リアル・ドナルド・トランプ

トランプが言っているのは、彼の本当の敵はプーチンではなくミューラーだということです。 ミューラー、大物の民主党員、メディアがロシア嫌いのヒステリーを煽って、トランプを破滅させようとしている。 そしてそれが4月14日に起きた「ウワサの真相」のシナリオを引き起こしたものです。 トランプは、シリアのいくつかの空の建物を焼き、背中から敵を引き離そうとしていた。 それはほぼ成功したが、今や情報が流出し始めているので、トランプと彼の将官の 両方に損害を与える可能性がある。

どのような情報か?

ミサイル攻撃の効果についてのペンタゴンの調査からの情報。軍のトップは、103機のミサイルのうち 71機がロシア防空に迎撃されたというモスクワの報告を明らかに懸念している。
以下はサウス・フロントの記事のクリップです:

「米国防総省近くの情報筋は次のように言っている。米軍は、状況の真実を得るために内部調査を開始しようとしている。 目標に命中した実際のミサイルの数、攻撃でなぜ損害が小規模だったのかの理由、 どうしてシリア軍の防衛システムが古い防空システムを使っているのにミサイルの一部を迎撃することができたのか」 (「ペンタゴンはシリア攻撃の結果を懸念し、内部調査を打ち出す準備をする」、サウス・フロント)

もっと混乱させているのは、空爆の標的位置をペンタゴンがモスクワと調整したというニュースです (これは負傷者がなかったことの説明になる)。統合幕僚長のジョセフ・ダンフォード(Joseph Dunford)は この訴えを否定したが、信じられないほどインターネット上で多数の信頼できそうな主張が流通している。 ザ・ヒル(The Hill)の記事から下の抜粋をチェックしてください:

「米国はシリアでの金曜日の空爆に先立ち、ロシアとの非公開電話回線を使用したが、 米軍は標的をロシアに伝えなかった」と米軍トップの将軍は言った。

「ロシア軍が巻き込まれる危険を軽減するために、これらの目標を具体的に特定した。 そして空域問題などに対処するために、今週稼働していた通常の衝突回避チャネルを使用した」 と統合幕僚長のジョセフ・ダンフォード ペンタゴンのブリーフィングで語った。 「空爆についてはではロシアと調整をしなかったし、事前通知もしなかった。

「標的が空爆される前に、この作戦に特に関連した唯一の通信は、空域に関する通常の衝突回避であり、 シリアでの全作戦のための手続きであった」と彼は語った。 「目標を調整しなかったし、ロシアと計画しなかった。」(ザ・ヒル)

本当に? ロシアは事前通知されていなかった? ではRTからの次の話をどうやって説明しますか?

「行動をとる前に、ロシア連邦と連絡を取り、ロシア人または民間人の死傷者を出す危険を減らす」と ジョン・ハンツマン(Jon Huntsman, 米国駐ロシア大使)は語った。 「すべての目標は、アサド政権の違法な化学兵器プログラムとリンクしている」。 ...

「ロシア駐在の米国大使は、米国の攻撃は、大規模な力の対立を避けるためにロシアと調整されていると述べた。」(RT)

軍事分析家のパブリウス・タキトゥス(Publius Tacitus)は、パット・ラング大佐のウェブサイト (Sic Semper Tyrannis)の記事でもっと率直です。 彼は言う:

「ロシアには、どこを攻撃するのか伝えられた。ロシアは次にシリア人に警告した。 シリア人とロシア人の両方は、主要な人員と機材を標的から避難させた。 壊滅的な被害をもたらしたか、必要不可欠な能力を破壊したという米国の主張はすべて幻想です」 (シリアでのトランプの大きな失敗、Publius Tacitus、Sic semper Tyrannis)

ツイッターには、「ロシアは事前に知らされていた」という信頼性の高い情報源からの数々のコメントがあった。 もしくはAl Monitorの政治アナリスト、ロシアの編集者、Maxim A. Suchkov氏は次のように述べている:

「米国は公式には、ロシアには前もって警告は出されていないと主張しているが、ロシアの反応は別です。 ロシアはダマスカスに人員を派遣しているが、防空システムを起動していない。 このことはロシアが正確な攻撃位置を事前に知っていたことを示している」(ツイッター)

また次はロシア・インサイダーからです:

アメリカ人とロシア人は話をしている。プーチン大統領のスポークスマンは、 両軍が共にISISに対してシリア介入を行うために設立した「危機回避」ホットラインがまだ稼働しており、 両軍が使っていると報道陣に語った。そのことは両当事者が話し合いに関心があるように聞こえる。

両軍は線を引き、いずれも面目を失うことには熱心ではない。 トランプはミサイルを発射すると誓い、ロシアのジェラシモフ長官は、 兵士を危険にさらす艦艇、航空機に発砲すると誓った。

そのような状況では、攻撃の詳細を事前に交渉することは、皮肉と同じくらい賢明です..。 これは、無茶苦茶に吹き飛ばすのを避ける唯一の最良の方法かもしれません...。 我々が感謝すべきことです....
(“US and Russia Are Talking Around the Clock to Choreograph Trump’s Coming Syria Strikes”, Russia Insider)

私はこの点について著者に完全に賛成です。もしダンフォード(統合幕僚長)がイニシアチブを取って ロシアと爆撃目標を協議したのなら、私たちは皆、彼に感謝すべきです。 彼はもう一つの世界大戦を防いだのかもしれない。 私はこの問題で彼の役割が今後のペンタゴンの調査で暴露されないことを願っています。 そうでなければ、彼は確実に厳しい罰に直面するでしょう。

いずれにしても、4月14日のミサイル攻撃は、アサドが犯していない犯罪を罰することではなく、 トランプの国内ライバルをなだめる象徴的な筋肉柔軟体操であった。 (昨年、ラッカの包囲戦で米国が禁止物質を使用したという信憑性の高い多くの報告があることを言う価値がある)。 実際、プーチン大統領の反応がおざなりの告発だけだったことは、トランプが彼の目標を達成したことを示している。 (言い換えれば、彼はWW3を避けた)。ここでプーチン大統領が言ったことの一部は:

「ロシアは、可能な限り強くシリアへの攻撃を非難する。 シリアでは、ロシアの軍人が、正当政府のテロ対策努力を支援している」。

「米国はその行動を通じて、すでにシリアで破局的な人道的状況をさらに悪化させており、 民間人を苦しめている。実際、米国は7年間シリア人を苦しめてきたテロリストを仲介しており、 この国とその地域を逃れる難民の波を引き起こしている」。

プーチンは正しい。 シリアのスンニ派過激派へのワシントンの支援は、戦争を長引かせ、国を煙くすぶる荒れ地にした。 不幸にも、米国はすぐにタオルを投げ込むようには見えません。 実際、戦争キチガイのジョン・ボルトンとマイク・ポンペオを国家安全保障チームへ任命したのは、 トランプが近い将来、大きな戦争拡大を計画している可能性があることを示している。 大統領はシオニスト右翼陣営と連帯した。それはイスラエルの地域覇権を確立し、 重要な資源やパイプラインの通路を守るためにイランとの代理戦争によって紛争に勝利することを狙っている。 トランプのミサイル攻撃は、はるかに大きな戦争での小競り合いに過ぎません。


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米軍の決定的な失敗 - シリア防空軍、103機の巡航ミサイルのうち71機を撃墜 2018.04.14


シリア攻撃後のトランプの演説(動画クリップ 2018.04.14公開)

[訳者注] シリア攻撃後のトランプの演説は、まるで精彩がなく、脅迫されているような感じだった。 2018年3月29日、トランプ大統領はシリアからの米軍撤退について語った。 それにも拘わらず4月14日未明、シリアを攻撃した。一体、この間になにが起きたのか?
報道によれば次の出来事が続いて起きている。

(1)2018年4月5日、イスラエルのネタニヤフから、シリア撤退計画について電話があった(ホワイトハウス関係者より)。
(2)2018年4月9日、FBIがトランプの弁護士マイケル・コーエンの事務所を強制捜査した。

(2)はこれまでも1年以上やってきたことで、せいぜい見つけてもスキャンダル程度で税金の無駄使いと言われている。
(1)については、汚職で逮捕寸前のネタニヤフの脅しが、そんなに効くのかと疑問に思う。 しかし背後にはイスラエルロビーを支援するAIPAC、産軍複合体、国際金融資本、デープ・ステイト(国家の中の国家)がいる。 勇敢な政治家が「米国政府はイスラエル政府の言うことを絶対に拒否できない」ともらしたことがある。 今見ている現象は、このことの証明かもしれない。
Philip Giraldiの次の記事が参考になります。
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アメリカのユダヤ人はアメリカの戦争を推進している フィリップ・ジラルディ 2017.09.19