リンク:記事一覧 [元記事] Decisive Failure Of US Forces 14.04.2018, South Front URL:https://southfront.org/decisive-failure-of-us-forces
4月14日早朝、米国、フランス、英国は、アサド政権が4月7日のドゥマの「化学攻撃」に関与していると 主張して行動を正当化し、大規模なミサイル攻撃をシリアに対して行った。 ロシア国防省は、103機の巡航ミサイルと空対地ミサイルがシリアの異なる目標に発射され、 そのうち71機がシリア防空軍(SADF)によって迎撃されたと付け加えた。 「利用可能な情報によると、合計103機の巡航ミサイルが発射された...。シリア防空システムは、 基本的にはソビエト製の武器で構成されており、航空機や海軍艦艇による攻撃をうまく撃退した。 合計71機のミサイルが迎撃された」と ロシア軍参謀首席作戦部のセルゲイ・ルドスコイ(Sergei Rudskoi)上級大将は述べた。 ルドスコイは、シリア防空軍がS-125、S-200、Buk、Kvadrat、Osaの防空システムを使って攻撃を撃退したと語った。 シリア軍司令部は、米国、英国、フランスが110発のミサイルを発射し、大部分が迎撃されたと付け加えた。 この数字は深刻な問題を提起する。 サウス・フロントと接触した一部の専門家は次のように述べた。理論的にはシリア防空軍が、 発射されたミサイルの15-20%以上を、S-125、S-200、Buk、Kvadrat、Osaシステムで撃墜することはできない。 SADFには、このような数のミサイルを同時に迎撃する方法と手段がない。 それでは本当は何が起こったのだろうか? 専門家は、ロシア軍が最先端の電子戦(EW:electronic warfare)システムを使って、 飛行経路の最終段階で発射されたミサイルに対抗できる可能性があると示唆した。
飛行経路の大部分は、トマホーク巡航ミサイルのガイダンスはGPSによってなされます。
しかし、最終段階では、ミサイルは内部誘導システムを使い始めます。
飛行経路のこの段階では、ミサイルは電子戦対抗手段に脆弱です。
シリアの対抗手段の有効性に貢献する可能性が高いもう一つの要因は、 ロシアが衛星やその他の監視手段を含む偵察網からの作戦データをシリア軍に提供したことである。 おそらく、イランも同様のことをしていただろう。 このように、紅海から発射されたミサイルは直ちに発見され、すべての飛行経路で追跡されていた。 追跡データを用いれば、ロシア製の防空システムは、比較的高効率で巡航ミサイルを撃墜することができる。 いずれにせよ、発射された103発のうち迎撃されたミサイルが71発というのは、 米国とその同盟国にとって決定的な失敗である。疑いもなく米国の軍事指導部はこのシナリオを予期していなかった。 ロシア国防省が提供したデータが確認されれば、これは歴史上初めて、 いわゆる現代の高精度兵器/ミサイルの大規模な攻撃を撃退できたことになる。 だから、米国とロシアの核戦争の場合、ロシアは、軽微な被害を受けるだけで米国の攻撃手段のほとんどを迎撃できるだろう。ロシアの核攻撃は壊滅的な打撃になるだろう。 これまでのところ、米国は墜落した71機のミサイルに関する報告書にコメントをしておらず、 シリア攻撃の標的と武器についても公式情報を公開していない。 ドナルド・トランプ大統領政権が「PR戦略」を好むことを考えると、このような姿勢は何かが 「うまくゆかなかった」印かもしれない。 [上の記事が参照している記事] 戻る=>page top Russia Says Syrian Forces Intercepted 71 Of 103 Launched Missiles, Announces Possible S-300 Systems Deliveries To Syria 14.04.2018, South Front URL:https://southfront.org/russia-says-syrian-forces-intercepted-71-of-103-launched-missiles-announces-possible-s-300-systems-deliveries-to-syria/
昨夜、米国、英国、フランスがシリアで103発のミサイルを発射した。そのうち71発がシリア軍に撃墜された。 ロシア軍参謀首席作戦部のセルゲイ・ルドスコイ(Sergey Rudskoy)上級大将は4月14日のブリーフィングで発表した。 ロシア国防省は、「シリアの防空手段は、S-125、S-200防空システム、 さらにはBukとKvadratユニットがミサイル攻撃を撃退するために使われた」と述べた。 ルドスコイ大将は、ロシア空軍の担当地域はミサイルが侵入しておらず、 ロシア防空システムは対応していないと付け加えた。 彼はまた、シリアに対する米国の攻撃は、シリア・アラブ軍がシリア領土を完全に回復し、 テロとの戦いを実行している最近の成果に対する返答であると、述べた。 この出来事の結果として、ロシアはS-300防空システムをシリアと他の国々へ配備することを検討する。 ジム・マッティス国防長官は、シリアに対する2018年の攻撃は、2017年のよりも「難しい」と述べた。
マティスは、ペンタゴンでの記者会見で、「現時点では、これは一回だけの攻撃で、
非常に強いメッセージを送ったと思う」と述べた。
サウス・フロントは、4月12日に国防長官が、アサド政権が4月7日のドゥマ事件の背後に いたことを示す証拠はなかったと、正式に言ったことを思い起す。 それ以来、米国とOPCW(化学兵器禁止機関)は調査を行っておらず、OPCWの査察官はドゥマを訪問していない。 URL: https://youtu.be/vWlXTBaN1Sc [関連記事] 戻る=>page top イスラエルの空爆は完全な失敗だった 期待されたロシアへの報復 2018.02.11 Intel Drop:イスラエルのシリア空爆は完全な失敗 2018.02.10 トランプ屈辱:シリア巡航ミサイル59機のうち34機を撃墜、ロシアはすぐにシステムを改良 Veterans Today 2017.04.09 [訳者コメント] 昨年2017年4月4日にシリアのイドリブ地区でガス攻撃でがあり、少なくとも58人が死亡した。 何の調査もないまま、アサド政権がやったと決めつけ、4月6日未明(03:45)、 米海軍はトマホーク59機でシリアのシャイラット空軍基地を攻撃した。 テヘラン放送によれば23機の着弾は確認されたが、残りは行方不明と報道された。 一方、シリア側の非公開情報では34機を撃墜したという。 情報公開しないのは、これ以上、事態を紛糾させないためらしい。 23+34=57機で計算は合わないが、約60%は迎撃され撃墜されたことになる。 また2018年2月10日にはイスラエルがF-16でシリアのイラン関連施設を爆撃しようとしたが、 対空兵器で追い払われ、2機が被弾、1機はイスラエル領内で墜落した。 これも使われた対空兵器の種類などは不明である。またイスラエルは否定しているが、 最新ステルス戦闘機F-35がS-200により損傷を受けたという記事もある。 今回の米、英、仏によるトマホーク、空対地ミサイルによる攻撃では、 103機中71機が撃墜されているから約70%の効率である。 今回はロシア側の発表があり、S-125、S-200などの対空ミサイルが使われたという。 この型はソ連時代のもので古い。S-125は1961年から、S-200は1966年から実戦配備開始とある。 ロシアの場合、常に改良を繰り返しているようなので、型式が古いからと言ってバカにできないのかも知れない。 このためか今回は直接爆撃ではなく、対空ミサイルの射程外からトマホークや空対地ミサイルを発射する、 言わばへっぴり腰の攻撃であった。 今後S-300、S-400など新しい対空ミサイルが配備されると、戦闘機や地上攻撃機はシリア上空を飛べなくなる可能性が高い。 パイロットにしたって、いくら任務とは言え、西側の捏造事件と石油利権のために命を懸ける気にはならないでしよう。 これが最後のあがきになるかも知れません。 しかもロシアがその気になれば、地中海に現れたミサイル駆逐艦は、射程距離2,000km、 マッハ8以上の対艦ミサイルであっと言う間に沈められます。 =>プーチンが激烈な演説で発表した6つのスーパー兵器 2018.03.01 |