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誰の戦争か(Whose Wars)? フィリップ・ジラルディ 2018.04.17

最終更新日:2018.04.30


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[元記事]
Whose Wars?
Philip Giraldi April 17, 2018
URL:http://www.unz.com/pgiraldi/whose-wars/

[著者]
フィリップ・ジラルディ(Philip Giraldi)
CIA、DIA(アメリカ国防情報局)の元対テロリズム専門家で軍諜報将校。コラムニスト、TV解説者。 国益協議会(Council for the National Interest)の事務局長。
CIAで18年間勤務。イスラエルが米国のネオコンと結託して、捏造事件と捏造記事によって、 米国に代理戦争をやらせることを強く批判している。 イラクもイランも米国の脅威ではない。イスラエルこそが真の脅威であるという立場。 政治家が恐れて言わないことをズバリ言っている。当然ながらユダヤコミュニティからの激しい攻撃にさらされている。

[訳者コメント]
この記事をThe American Conservativeへ投稿したところ、反ユダヤ主義だとして掲載を拒否され、 The American Conservativeから解雇通知が来たといういわくつきの記事である。 The American Conservativeは保守系のサイトでFox Newsに似たような論調であるが、 イスラエルとユダヤを直接非難すると、こうなるという事例である。





2003年3月、パット・ブキャナンは、ブッシュ政権に反対する「Whose War?[3]」 と題する画期的な記事を書いた。 ブッシュ政権は、サダム・フセインの大量破壊兵器疑惑に対するヒステリーに油を注ぎ、 フセインの武装解除のため軍事介入を要求した。 ブキャナンは、イスラエルのロビーと密接に結びついた数多くの有名なユダヤ人当局者とジャーナリストを、 戦争に突入させる原動力と正確に特定した。

Norman Podhoretz
ノーマン・ポドレツ
ユダヤ系
外交問題評議会のメンバー。
Charles Krauthammer
チャールズ・クラウトハマー
ユダヤ系
コラムニスト。

NWilliam Kristol
ウィリアム・クリストル
ユダヤ系
ネオコン系雑誌ウィークリー・スタンダードを創刊。
Robert Kagan
ロバート・ケーガン
ユダヤ系
歴史家、政治史家、政治評論家。ネオコンの代表的論者。

David Brooks
デイビット・ブルックス
ユダヤ系
ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポストなどへの寄稿者。

Max Boot
マックス・ブート
ユダヤ系
元ウォールストリート・ジャーナル編集者。

ブキャナンは依然として、2003年に広がったヒステリーと全く似ている2018年の政策の戦争熱に 反対する強力な声である。 しかし、彼が今日その記事を書くとすれば、戦争を要求する者には、 ポドレツ、クラウトハマー、クリストル、ケーガン、ブルックス、ブートなど多くは同じ人達で同じ名前ではあるが、 「誰の戦争か?」と尋ねる範囲を広げなければならないだろう。 もはや第3世界の独裁者を追って打倒するという単純なケースではなく、今やシリア、イラン、 さらにはダマスカスを支援しテヘランと友好関係にある核超大国ロシアを攻撃するよう迫られている。

混乱しないように。同じ国がシリアに対する違法な攻撃を含むアメリカの政権交代戦争を 牽引する中心的なプレーヤーとして浮上し続けている。その国はイスラエルである。

Tucker Carlson
タッカー・カールソン
Fox Newsの司会
Roger Wicker
ロジャー・ウィッカー
民主党、ミシシッピ州の上院議員

イスラエルの指紋は、アメリカの介入主義の至る所にある。 それは米国のユダヤ権力と、資金の豊富なイスラエル中心のロビー、シンクタンク、 メディア・アウトレットの権威を反映している。 ちょうど先週、トランプが巡航ミサイル攻撃をする前に、主流メディアでの唯一の不屈の声が、 なぜ地球上で米国がこの惑星の生命を終わらせるかもしれない重要な力の対立に 直面しなければならないのかを尋ねた。 それはシリアに関することで、ワシントンにとって死活的利益はない。 尋ねたのはフォックス・ニュースのタッカー・カールソンだった。 彼の忘れられない独白は「対談番組」を吹き飛ばし「実際に何が起きているのかわからない」と言い、 米国に対する重大な脅威や死活的利益がないにもかかわらず、 いい加減に説明されている戦争の口実を串刺しにした。 それは言論界が何をすべきなのか、しないのかモデルである。カールソンはその後、 ミシシッピ州のロジャー・ウィッカー上院議員へのインタビューでそのことをフォローした。 彼は、シリアへの軍事的関与を義務とする米国の国益を尋ねた。 ウィッカーは、ほとんど躊躇することなく「あなたがイスラエルを心配するなら、 シリアで何が起きているのかに関心を持たなければならない」と答えた。

なるほどイスラエル。そしてイスラエルは何が起きて欲しいかについて全く尻込みしない。 すなわち、ダマスカスとテヘランの両方を狙ったシリアでの戦争であり、 イランとのより大きな戦争につながっている。 アンクルサムによって戦われること。確かに、ユダヤ人の命は浪費するには貴重すぎる。

テルアビブは、なぜシリアとイランとの戦争が望ましいのかというプロパガンダを長年にわたり供給してきた。 リクード党のネタニヤフの代理人で公安大臣のジラッド・エルダンは、(シリア)ドゥマでの 化学兵器使用の最新の疑惑について演説し[注1]、「衝撃的な攻撃は、国際社会の驚くべき国際偽善を示している。 それはイスラエルがテロ組織であるハマスに対峙していることに焦点を当てている。 ハマスはシリアで毎日数十人が殺されているときに、国境のフェンスに民間人を送り込んでいる。 それは、米国や他の国際勢力の存在を強化する必要性を示している。 なぜなら、それがなければ、私たちが見ている大量殺戮は激しくなるだけだからだ」。


訳者[注1]シリア政府による民間人への毒ガス攻撃は、西側の完全な捏造である。 米国のインチキ救助隊ホワイトヘルメットが捏造した。実際には毒ガス攻撃も犠牲者もなかった。 証人がハーグの国際裁判所で証言している。
=> でっち上げ:攻撃も、犠牲者も、化学兵器もない、ドゥマの証人がハーグのOPCWブリーフィングで語る 2018.04.27


元イスラエル国防軍少将でネタニヤフに近いヨアフ・ギャラント(Yoav Galant)建設大臣も、 シリアの指導者に対する軍事行動を求めた。 「アサドは死の天使であり、世界は彼がいなければもっと良くなるだろう」。

シリアの民間人に対する同情は、ワシントンとテルアビブで示されており、もちろん冗談である。 ドナルド・トランプとジョン・ボルトンは、シリアの赤ん坊についてはあまり心配できなかったし、 もしトランプが政府による戦争犯罪での民間人の死を本当に心配していたならば、 彼が攻撃する最初の国はイスラエルだろう。 一方、エルダンとギャラントは最近、ガザで2,000人の非武装のデモ隊員を撃ち殺すか 負傷させた政府に仕えている[注2]。 時には狙撃兵は楽しんで逃げる少年を撃ち、成功すると歓声を上げている、だから彼らの偽善は明白である。


訳者[注2]ガザ地区でパレスチナ人が抗議のためフェンスに近寄っただけでイスラエル軍が 無差別に発砲している。 パレスチナ人の武器は火炎瓶と燃えているタイヤくらい。 信じられない暴挙であり、国連でも問題になっている。 日本語でも記事は多数ある。
=> イスラエルとパレスチナ、国連で激しい応酬 ガザ地区衝突めぐり – BBC


イスラエルはまた、シリアを使いイランへの踏み台とする口実を作るのに忙しかった。 AP通信は、ヨサ・コーエン(モサド長官)のコメントを報道している。 彼はイランが核兵器を開発しているのは「100%確実」と主張している。 それはイラク戦争を開始するために使われた古い大量破壊兵器の陰謀である。 イスラエルのシリアへの爆撃は、化学兵器事件の報道の翌日に行われ、意図的にイランを標的にし、 ダマスカス近くの軍事基地で7人を殺害した。 イランは、紛争は拡大し、その地域と確実に米国を含む海外の勢力を引き込むだろうと言明し、反撃を約束した。

最近、イスラエルのベニヤミン・ネタニヤフ首相が、米国、英国、フランスがシリアを爆撃したことを祝福した。 この作戦は、国家安全保障アドバイザー、ジョン・ボルトンがイスラエルと事前に調整したものである。 ネタニヤフは、シリアのバシャール・アサド大統領は、「イランとその代理人に前進基地を提供したことは シリアを危険にさらす」ことを理解しなければならないと主張した。

不幸なことに、イスラエルは、ドナルド・トランプが中東担当の義理の息子ジャレッド・クシュナーと 協力してきたチームの中には(イスラエルの要求を)受け入れたがる外見はアメリカ人の支持者を持っている。 米国の利益を代表するはずのイスラエル大使デービッド・フリードマン(David Friedman)は、 イスラエル外務省との会談の要点をアメリカの政策のように繰り返し言うことがうまい。 一方、交渉責任者のジェイソン・グリーンブラットはガザ問題でイスラエルを刺激することを避ける一方、 非武装の抗議者を射殺することは容認できないとイスラエル軍に助言することには失敗している。

Jared Kushner
ジャレッド・クシュナー
トランプの義理の息子
David Friedman
デヴィッド・フリードマン
ユダヤ系経済学者

Jason Greenblatt
ジェイソン・グリーンブラット
ユダヤ系法律家

John Bolton
ジョン・ボルトン
国家安全保障問題大統領補佐官

Mike Pompeo
マイク・ポンペオ
CIA長官の後、トランプ政権の国務長官

クシュナー - フリードマン - グリーンブラットは、イスラエルの夢のチームであり、 イスラエルが望むことを反射的に行う卑屈な議会に支援されている。 なぜガザでの虐殺について議員やメディアが叫んでいないのか、 そして米国がなぜ中東の小さなクライアント国家(イスラエル)へ主権を引き渡したのかを人は疑問に思う。 しかしそれは恐怖ではない。膨大なお金を背景としたユダヤ・パワーである。 それはイスラエルの悪い行動を問題にするかもしれない団体を断固として支配下に置いている。 フリードマン、グリーンブラット、クシュナーに加えて、ジョン・ボルトン国家安全保障顧問、 ニッキー・ヘイリー国連大使、マイク・ポンペオ国務長官も加わる可能性がある。 そしてトランプ自身は?もし彼が全く気にしなければ、彼が実際に何を考えているか、誰か知るだろうか。 彼はシリアでの「任務完了」と発表したばかりである。それは彼が妄想的で無知であることを示唆している。

カールソンとは別に、シリアに関するメディア報道は、米国がシリアにいるのは完全に 不法であるという問題を慎重に避けている。社会の害虫を取り除くという約束にもかかわらず、 皮肉にもテロリストグループを支援している。 これは、実際の米国の安全保障とどの程度乖離しているかの尺度である。米国のシリア政策は、 米国を攻撃しないし、脅威を与えない政府に対して、2回目の違法な巡航ミサイルの 一斉射撃を行うことをホワイト・ハウスは躊躇しなかった。 シリア政府への爆撃は、米国やその他の国をより安全にすることはなかった。 それはシリアの内戦を引き伸ばし、民間人に苦しみを加えて、バシャール・アル・アサド大統領を 弱体化させるだろう。 それは何等の利益や全体的な戦略には無関係で、政治的理由で行われている軍事介入の完全な例である

シリアは遥かに大きな問題の一部に過ぎない。イスラエルの利益が、米国の利益を圧倒していることは注目に値する。 米国は実際の利益とまるで離れた外交政策を持っている。 議会と特別委員会は、ロシアがアメリカの政治体制に干渉していると言って調査をしている。 一方、イスラエルがオープンに積極的にもっと(米国に)損害を与える作戦をしているとき、 他の事を見ている。 ネタニヤフと不快で殺戮的な仲間が、アメリカの政治階級やメディアに悪影響を及ぼしているとは ほとんど言われていない。 シリア爆撃? 結局のところ、それはイスラエルにとって良いことである。


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[1] イスラエルの戦争を戦っている Philip_Giraldi 2017.11.28

[2] アメリカのユダヤ人はアメリカの戦争を推進している フィリップ・ジラルディ 2017.09.19

[3] 誰の戦争か(Whose Wars)? Pat Buchanan 2003.04.24